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視覚支援サービス

視覚支援サービス

視覚障害のある人への鑑賞支援サービスの代表的なものに音声ガイドがあります。そのほか、バックステージ・ツアーや触ってわかる舞台模型といったサービスもありますが、それらは基本的に盲の方を対象に視覚以外の五感を使って情報を支援していることになります。

一方、「視覚支援サービス」は、弱視(Low vision)や視力障害以外の視覚障害のある人たちの支援を目的に生まれたサービスです。舞台上の様子を専用タブレットで、ご自分の手元でみることができます。大きくしたい場所があれば、ピンチアウト(2本の指で画面上の対象物を拡大縮小する操作)すれば、その部分をさらに大きく拡大してみることもできます。

実は、このサービスは、2018年に民間企業のリアライズさんが視覚支援学校(大阪)を訪れ、学生たちとディスカッションをするなかで生まれたサービスです。視覚支援学校に通う生徒たちは、全盲の人ばかりではありません。なかには、スマートホンでYouTubeや動画配信サービスを楽しんでいる生徒もいます。彼らに「音声ガイドがあればスポーツ観戦や舞台芸術の鑑賞に行きますか」と尋ねたところ、「できれば、まだ残っている視力で観たい」という回答が返ってきました。このときは、本当に“目から鱗”でした。自分たちがつくってきたサービスのメニューが、とても一方的であったと感じました。

以降、スポーツ観戦や舞台鑑賞など、さまざまなところでテストを実施し、その度に当事者の方たちから意見をいただき改善を繰り返しました。テスト中も、やっぱり私たちの「思い込み」が障壁になってしまうところがありました。

現在、視覚支援サービスは、アコムさんの“みる”コンサート物語(一部の公演)などに導入いただいております。

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